ファクタリングに適用される法律〜売買契約・債権の譲渡性・金銭消費貸借契約とは?

更新日:2020年6月12日 279 view

売掛債権を支払日前に現金化できるファクタリングですが、ファクタリングに適用されている法律についてご存知でしょうか。

ファクタリングに適用される法律を把握、理解しておけば、悪質な違法業者を見分けられるようにもなります。

本記事では、「ファクタリングにどのような法律が適用されているのか」、「ファクタリングに適用される売買契約や債権の譲渡性、金銭消費貸借契約の概要」、「ファクタリング会社や貸金業者を装う違法業者」などについて、詳しく解説を進めていきます。

ファクタリングに違法性はある?

ファクタリングを利用したことがない事業者の中には、「売掛債権の売買や譲渡することに違法性はないのか?」という疑問を持つ方も少なくありません。

売掛債権を利用した資金調達方法は経済産業省も推奨している

経済産業省では「売掛債権を利用して資金調達すること(※)を推奨」しています。

※ファクタリングは売掛債権を売却・譲渡して資金を得る方法です。

売掛債権の利用促進について売掛債権の利用促進は国の施策です。本制度の普及、利用促進にご協力下さい。

出典:経済産業省 中小企業庁:売掛債権の利用促進について

ファクタリングには法的根拠がある

また、ファクタリングには、売掛債権の売買や譲渡についての法的根拠もあります。

ファクタリングの法的根拠・適用される法律の種類

売掛債権の売買や譲渡を行うファクタリングの取引は、すべて民法で規定されています。ファクタリングにはいくつかの種類がありますが、それぞれ異なる法律を根拠に取引が行われています。

どのファクタリングに、どのような法律が適用されるのかを、下の表にまとめました。

ファクタリング(または売掛債権担保融資)に適用される法律
ファクタリングの種類 適用される法律
2社間ファクタリング 売買契約(民法第555条)
3社間ファクタリング 債権の譲渡性(民法第466条)
指名債権の譲渡の対抗要件(民法第467条)
売掛債権担保融資(ABL) 金銭消費貸借契約(民法第587条)

2社間ファクタリングは債権の売買のため「民法第555条の売買契約」が、3社間ファクタリングの場合は債権譲渡のため「民法第466条の債権の譲渡性」などが適用されます。

なお、売掛債権担保融資(ABL)はファクタリングではありませんが、売掛債権を利用した資金調達方法で「民法第587条の金銭消費貸借契約」が適用されています。

ファクタリングや売掛債権担保融資に違法性はない

「国も売掛債権を利用した資金調達を推奨している」、「売掛債権の売買や譲渡の法的根拠がある」という点から、ファクタリングにより資金調達する行為に違法性がないことが分かるでしょう。

「売買契約」は2社間ファクタリングに適用される法律

まず、2社間ファクタリングに適用される法律「売買契約」から確認していきます。

売買契約(民法第555条)売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

出典:民法第555条|wikibooks

2社間ファクタリングは、「利用者の会社とファクタリング会社」の2社間で売掛債権の売買契約が行われる取引となっています。

2社間ファクタリングの手続きの流れ

  • サービスや商品の納品後に売掛債権が発生
  • ファクタリング会社と契約
  • 利用者は売掛債権をファクタリング会社へ売却
  • ファクタリング会社から利用者へ売掛債権の買取代金の支払い
  • 支払日になれば売掛先から利用者へ売掛金を入金
  • 利用者からファクタリング会社へ売掛金の支払い

通常、2社間ファクタリングの利用時には、売掛債権をファクタリング会社へ売却・入金〜売掛先から代金が支払われた後にファクタリング会社へ売掛金を支払う流れとなります。

2社間ファクタリングは金銭貸借になる?

2社間ファクタリングでは、「ファクタリング会社から入金された後、後日(売掛金入金後)ファクタリング会社へ支払いが必要」です。

取引の手続き内容だけをみると「利用者とファクタリング会社間でお金の貸し借り」が行われているように見えますが、これは「金銭貸借」とは見なされません。

金融庁の「貸金業」の考え方Q.貸金業法施行令案第1条において、「業として行う」という表現があるが、これはどのような場合が該当するのか。

A.金銭消費貸借契約を反復継続し、社会通念上、事業の遂行 とみることができる程度のものを指します。

出典:金融庁の考え方(PDFファイル)

金銭貸借のサービスを行う貸金業として見なされるのは、「金銭消費貸借契約を反復継続して行う」場合です。

2社間ファクタリングの場合は単なる「売買契約」として見なされるため、「金銭消費貸借契約」の法律は適用されず、「貸金業」にも該当しません。

※なお、金銭消費貸借契約を反復継続して行う場合は金融庁へ「貸金業者」の登録が必要となります。

「債権の譲渡性」と「指名債権の譲渡の対抗要件」の法律は3社間ファクタリングに適用

続いて、3社間ファクタリングに適用される民法第466条「債権の譲渡性」と、民法第467条「指名債権の譲渡の対抗要件」について紹介します。

債権の譲渡性(民法第466条)債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

出典:民法第466条|wikibooks

指名債権の譲渡の対抗要件(民法第467条)指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。

出典:民法第467条|wikibooks

3社間ファクタリングは「利用者とファクタリングに加え、売掛先」の3社間で行われる手続きです。

3社間ファクタリングの手続きの流れ

  • サービスや商品の納品後に売掛債権が発生
  • 利用者はファクタリング会社への申し込み〜審査
  • 売掛先へ債権譲渡を通知
  • 利用者と売掛先がファクタリングの契約
  • ファクタリング会社から利用者へ売掛債権譲渡の代金の支払い
  • 支払日になれば売掛先からファクタリング会社へ売掛金の支払い

3社間ファクタリングは2社間ファクタリングと異なり、売掛債権をファクタリング会社へ「譲渡」した後、売掛先が代金を直接ファクタリング会社へ支払う手続きの流れとなっています。

3社間ファクタリングは債権を譲渡する金融取引

3社間ファクタリングの場合、売掛債権をファクタリング会社へ譲渡するため、債権の譲渡を認める法律である「民法第466条 債権の譲渡性」が適用されます。

ただし、この民法第466条では、債権の二重譲渡は禁止されていません。

債権の二重譲渡を防ぐための法律として、「民法第467条 指名債権の譲渡の対抗要件」があります。これは、譲渡された債権の所有者を明らかにする法律です。

「債権の譲渡性」と「指名債権の譲渡の対抗要件」の2つの法律が適用されることにより、譲渡後の債権の所有を主張できる(=対抗要件)ということが、3社間ファクタリングの法的根拠となります。

「金銭消費貸借契約」が適用されるのは売掛債権担保融資(ABL)

続いて、売掛債権担保融資(ABL)の金銭消費貸借契約について紹介します。

金銭消費貸借契約(民法第587条)消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすることを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

出典:民法第587条|wikibooks

売掛債権担保融資とは、「売掛債権」を担保に入れて借入する金融サービスです。

売掛債権担保融資を利用する方法

売掛債権担保融資を利用するには、「売掛債権の譲渡登記をする」または、「売掛債権の譲渡を売掛先に通知する」必要がありますが、ほとんどの売掛債権担保融資では売掛先に債権譲渡の通知がない「債権譲渡登記」が行われています。

売掛債権担保融資は銀行や金融業者しかサービスを提供できない

また、債権を担保に金銭貸借する行為には、「民法第587条 金銭消費貸借契約」が適用され、金銭消費貸借契約を反復継続して行う場合は、金融庁へ「貸金業者(または銀行)」として登録する必要があります。

つまり、「売掛債権担保融資」のサービスを提供しているのは、金融庁に認められた「銀行や貸金業者」だけです。

違法なファクタリング会社・貸金業者の見分け方

「適用される法律」の観点から、違法なファクタリング会社・貸金業者の見分け方について解説します。

  • ファクタリング時に金銭消費貸借契約が行われた
  • 売掛債権担保融資を利用した業者が貸金業者ではなかった

ファクタリング時に金銭消費貸借契約が行われた

ファクタリングは金銭貸借ではないため「金銭消費貸借契約」が締結されません。もし、利用先のファクタリング会社で「金銭消費貸借契約」が締結された場合、ファクタリング会社を装ったヤミ金であると考えられるでしょう。

近年ではファクタリング会社を装うヤミ金が増えているため、ファクタリング契約する時に「金銭消費貸借契約が締結されていないか」をしっかりチェックしておきましょう。

売掛債権担保融資を利用した業者が貸金業者ではなかった

また、売掛債権担保融資を利用したけれど、「利用先の業者が金融庁に届け出のない貸金業者だった」、「金銭消費貸借契約を結ばなかった」などの場合、間違いなくヤミ金であると言えます。

売掛債権担保融資を利用する時には、利用先の金融業者が「金融庁に届け出のある貸金業者」であるかどうかを確認しておきましょう。

なお、金融庁に認められた貸金業者かどうかは、以下のリンク先から誰でも無料で調べられます。怪しい業者だと思ったら、金融庁のサイトで「登録があるか」を調べ、違法業者を見分けてください。

参考リンク:登録貸金業者情報検索サービス|金融庁公式サイト

ファクタリングに適用される法律を理解して違法業者を見分けよう

本記事では、「ファクタリングにどのような法律が適用されるのか」、「ファクタリングに適用される売買契約や債権の譲渡性、金銭消費貸借契約」、「ファクタリング会社や貸金業者を装う違法業者」などについて詳しく解説を進めてきました。

怪しいファクタリング業者は絶対に利用しない

  • ファクタリングには法的根拠があるので違法な行為ではない
  • 経済産業省では売掛債権の活用を推進している
  • 2社間ファクタリングには「売買契約」が適用
  • 3社間ファクタリングは「債権の譲渡性」と「指名債権の譲渡の対抗要件」が適用
  • 売掛債権担保融資は「金銭消費貸借契約」が適用される
  • 2社間ファクタリングは金銭消費貸借契約にはあたらない
  • 3社間ファクタリングは債権を譲渡する金融取引
  • 売掛債権担保融資を行う業者は金融庁へ貸金業者の登録が必要
  • ファクタリング時に金銭消費貸借契約が行われた場合はヤミ金の可能性大
  • 売掛債権担保融資を利用する時には金融庁に「貸金業者」の登録があるかを確認する

ファクタリングには法的根拠があり、違法行為ではありません。2社間ファクタリングには「民法第555条の売買契約」、3社間ファクタリングは「民法第466条の債権の譲渡性」と「民法第467条の指名債権の譲渡の対抗要件」、売掛債権担保融資には「民法第587条の金銭消費貸借契約」の法律が適用されます。

2社間ファクタリングに売買契約の法律が適用されるのは、売掛債権をファクタリングへ売却して資金を調達するためです。また、売掛金が入金された後は、ファクタリング会社へ売掛金をそのまま支払うことになりますが、金銭貸借ではないため「金銭消費貸借契約」は締結されません。

売掛債権担保融資は金融庁に登録がある貸金業者(または銀行)しか提供できないため、売掛債権融資を行う業者が貸金業者ではなかった場合、違法業者であるため、絶対に利用しないようにしてください。

ファクタリングや売掛債権担保融資の利用を検討している事業主の方は、本記事で紹介した法律を参考にしながら、悪質な違法業者に騙されないように注意しましょう。

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