FP解説!おさえておきたい、お金が貯まる節約&家計管理テクニック
どうしたら、お金が貯まるの? これは、私たちの永遠のテーマかもしれません。
今はコロナ禍によって、貯金するどころか、否応なしに節約することや家計管理に向き合わなくてはならなくなっている人も多いことでしょう。
できるだけ手元にお金を残すには、節約と家計管理、収入アップをバランスよく実践することが必要です。
そのためには、どのようなことに心がけていかなければならないのでしょうか?
誰もが一度は実践する、節約と家計管理にスポットをあて、今すぐできる方法を紹介します。
節約に役立つ行動とは
大切なのは、いかにして出費をおさえるかということです。その方法はいろいろとあるのですが、今すぐにでもできる節約方法を考えてみます。
日常のムダを考える
いつも何気なく買っているモノや利用しているコトのなかに、無くても良いモノやコトが紛れ込んでいることがあります。
ムダだと思う基準は人それぞれですが、本当にそれが無いと困るのか? 生活に支障が出てしまうのかを考えてみて下さい。
多くの人がやってしまいがちでありながら、手軽に節約できるのは、飲み物の節約です。
出勤する時、昼休み等、ペットボトルを購入している人は少なくありません。ペットボトル代金が1日100円としたら、1月に20日出勤した場合の出費は2,000円にもなります。
ペットボトルを購入する代わりに、自宅からタンブラーに入れて飲み物を準備しておく、会社にインスタントドリンクを準備しておけば、これらの出費は簡単におさえることができます。
毎日のペットボトルを止めただけで、1月2,000円、1年では24,000円も節約することができます。
意外な落とし穴としては、オフィスにある有料のドリンクマシーンの利用です。
確かにカフェで飲むよりも安上がりですが、オフィスではゆっくりと味わう時間はないのでは? どうしても飲みたいなら1月何回までというように、自分でルール決めをして、メリハリをつけると良いでしょう。
底値買いで支出を抑える
食品や日常生活用品は、スーパー等、店頭に出向いて購入することが多いと思います。
生鮮食料品や一定の商品は買い置きがむずかしいのですが、スーパー等では、定期的にセールを行っています。
このセールの時の代金も、セールの規模や協賛の有無によって違いがありますので、どれくらいの周期でセールをしているのかチェック。ノートに記録しておき、できるだけ安いタイミングで購入するようにして下さい。
最も安い代金のことを底値といいますが、働いていると、常に底値で購入するのも大変です。
セールの価格は一定ではありません。底値の次に安い代金のときなども把握しておき、できるだけ、通常の販売時よりも低い価格での購入を心がけていきましょう。
スーパーでは、曜日毎、5の付く日等、日ごとに割引商品を提供していることがほとんどです。いつも利用するスーパーでは、底値とあわせて、割引デーもフル活用しながら、支出をおさえていきたいですね。
水道光熱費や通信費を見直す
水道光熱費やインターネットやスマホなどの通品費も、家計に占める割合は増えています。
今までの節約というと、こまめに電気を消す、水を流しっぱなしにしない、長電話をしないなどがありますが、今はプランそのものを見直すことで、節約につながることがあります。
電気と水道、電気と通信費等でまとめてパッケージ化されていますので、各会社の公式サイトでシミュレーションして、自分の家ではいくら節約になるのか、確認してみましょう。
今や、家族一人につき一台は持っているスマホも、家族全員のキャリアをまとめる、キャリアの見直しをするのもアリですよ。
人付き合い等、交際費を見直す
今はコロナ禍ということもあり、お付き合いの費用は少なくなっているかと思います。とはいえ、この状況が特別なのです。
今までの生活を振り返ってみると、出かけなくても良かった飲み会や集まりがあったのではないでしょうか?
心当たりがあるのなら、交際費も予算立てをしておき、その範囲でお付き合いすることも必要です。
割引サービスやクーポンなどを活用する
冠婚葬祭等で、どうしても避けられない出費もあるかもしれませんが、お祝い事の場合、あらかじめ決まっていることも多いのではないでしょうか?
親戚のお祝いであれば、デパート商品券や図書券等、ディスカウント店で購入するのも手ですし、お中元やお歳暮用にデパートで商品券の積立をしておき、親戚+自分たちのために使えるように準備しておくと良いでしょう。
また、買い物するときには、割引になるクーポンがないかをチェックし、少しでも節約できるよう、行動することが大切です。
節約を継続させるためのコツ
こうすれば節約できると思って始めても、それが続かなかったら意味がありません。
失敗してしまう理由はさまざまですが、極端に節約に走るのではなく、できることから少しずつ始めることが必要です。
たとえばペットボトルの購入を控える場合には、毎日、タンブラーを持参するのではなく、まずは週に3回、慣れたら、4回、毎日…というように、徐々に慣らしていくと、失敗しにくくなります。
節約というと、お母さんがするものとイメージされることが多いのですが、同じ家に住んでいるのですから、家族全員で節約を心がける、節約マインドを持つことが大切です。
家計管理にライフプランは欠かせない
ただ節約するだけでは、お金を上手に貯めることはできません。必要なのは、いつ、どれだけのお金が必要になるのか、ということです。そのためには、家族のライフイベントを把握しなければなりません。
入進学やマイホーム購入など、ライフイベントを明確にする
まず、取り組んで欲しいのは、家族のライフプランを把握することです。
いくら節約生活を心がけていても、お金の出るタイミングがわからなければ、効率よくお金を貯めることはできません。
子どもの入進学、マイホーム購入するタイミングはいつにするのか?
旅行に行くときには、いつ、どれくらいの予算を準備して旅行するのかイベントを書き出して、それぞれ、どれくらいの費用がかかるのかを理解しておきましょう。
お金がいつ、どれくらい必要になるのかが分かれば、今やるべきことと、今ではなくてはいいもの等、優先順位をつけて、予算立てすることができます。
予算立てできたら、それに沿ってお金を貯める、使うようにすれば無駄な出費を防ぐことが出来ますし、必要な費用に確実に回すことができます。
家計簿をつける
節約にもつながることなのですが、いつ、どれくらいお金が出ているのかを理解するためにも、家計簿をつけることをおすすめします。
日々のお金の流れを知ることでムダが分かりますし、これから迎えるイベントの予算のためには、いくら残しておかなければならないのかもわかってきます。
普段、家計簿をつけていない人にとっては、面倒な作業だと思います。簡単で良いので、今月の支出しなければお金を除いて、いくら使って良いのかをノートなどに書いておき、後は、出て行ったお金を引き算していくだけでも、いくら使って良いのかを確認することができるようになります。
使えるお金が分かれば、必然と、お金の使い方にも変化は出てきますし、支出をセーブしようとする気持ちもわいてきます。
家計簿は見直しが大切
家計簿をつけるのが習慣になってきたら、何にどれくらい使っているのかを集計してみましょう。
1カ月、半年毎、1年毎等、定期的に見直すことで季節ごとの出費の特徴を知ることができるため、これからの予算立てに役立てることができます。
また、時間が経ってからお金の流れを見直すと、何でこんなものを買ってしまったのかな? ムダな買い物かも? もっと安いスーパーがある等、発見することもできます。
家計簿はただつけるのではなく、お金の流れや日々の習慣を見直すためのツールとして、大いに役立ちます。
効率よくお金を貯めるためにはどうすれば良いのでしょうか?
お金を貯めるには、節約だけでなく、収入を増やすことも大切です。では、どのようにすればお金を貯められるようになるのでしょうか?
不要なモノを処分して現金化する
家族構成の変化、年齢を重ねることで、家族にとって必要なモノは変わってきます。
もし、使わないモノが残っている場合には、リサイクルやオークション等を利用して、現金化することを考えてみて下さい。
自分にとって不要なモノであっても、「誰か」にとっては必要なモノであることがあります。
現金化するのは、気が引ける…と言うのなら、地域に寄附をする等、処分するために費用を発生させないことも大切です。
アルバイト等、副業して収入を増やす
収入が足りない場合には、アルバイトや副業をして収入を増やす方法もアリです。
スキマ時間を活用できるアルバイトもいくつかありますので、本業に差し障りのない程度で、働いて、収入を得ることを考えてみて下さい。
運用先を見直し
物事に適材適所があるように、金融商品も目的にあったものがあります。
たとえば教育費なら学資保険やつみたてNISAで運用する。年金の上乗せを考えるのなら、iDeCoを使って運用する等があります。
つみたてNISAやiDeCoは、税制上お得になりますが、投資初心者なら、好きなときに払い戻せる、つみたてNISAから始めると良いでしょう。
これらに限らず、用途別にベストな金融商品を選ぶ目を養うことが大切です。
まとめ
お金を貯めるためには、支出をおさえることと、収入アップが欠かせません。
とはいえ、今は収入アップがしにくい時期でもあります。
無理をすることはありませんが、できることから節約して、ムダを省く努力をして下さい。
また、ただ節約するだけでは、息が詰まってしまいます。
我慢するべきこと、我慢しなくても良いことを決めておく。
ある程度お金が貯まったら、プチ贅沢を味わうなど、家族全員が続けたくなる環境作りも実践して下さい。
寄稿者 | 飯田 道子 | ![]() |
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プロフィール | Financial Planning Office Paradise Wave(パラダイスウエーブ)代表 海外生活ジャーナリスト ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者) ★日本FP(ファイナンシャル・プランナーズ)協会会員 金融機関勤務を経て1996年にFP資格を取得。 各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。 どの金融機関にも属さない独立系FPです。 | |
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